
猫のトイレがうまくいかないと、片付けの負担だけでなく、猫さんのストレスや体調面まで心配になります。
一方で、猫さんは本来「同じ場所で排泄する」習性があるため、環境が整えばトイレを覚えやすい動物だとされています。
この記事では、獣医師監修の情報で主流となっている考え方に沿い、叱らずに習慣化させる方法を中心に整理します。
設置場所、猫砂、褒め方、失敗時の掃除、子猫・成猫・多頭飼育のポイントまで順番に確認することで、猫さんが落ち着いて排泄できる状態を目指せます。
猫のトイレは「環境づくり」と「褒めて定着」が基本です

猫のトイレのしつけ方法は、猫さんが安心して排泄できる環境を用意し、成功体験を積み重ねることが基本です。
現在は、従来の「叱って覚えさせる」方法は推奨されにくく、ポジティブな強化(できたら穏やかに褒める)が重視される傾向にあります。
子猫さんの場合は、生後3週間以降に自力で排泄できるようになってから始めると効果的とされています。
また、猫さんは同じ場所で排泄する習性があるため、その性質を活かして「ここがトイレ」と理解できる条件を揃えることが成功の近道です。
うまくいく理由は「猫さんの習性」と「ストレスの少なさ」にあります

落ち着ける場所にあると、猫さんはトイレを選びやすいです
猫さんのトイレしつけで最も重要なのは、落ち着いて排泄できる環境づくりだとされています。
人間でも、騒がしい場所や安心できない場所ではトイレを我慢したくなることがあります。
猫さんも同様に、トイレの場所が不適切だと「行きたいのに行けない」「落ち着かない」と感じ、結果として別の場所で排泄してしまう可能性があります。
トイレの設置場所で避けたいポイント
トイレは、次の条件を避けることが推奨されています。
- 人がよく通る扉の前や廊下
- 洗濯機など音の大きな電化製品の近く
- 食事場所・寝場所の近く
- 落ち着けない、静かではない環境
猫さんが「安心して排泄できる」と感じることが、しつけの土台になります。
においは「ここがトイレ」という目印になります
子猫さんを中心に、排泄物のにおいを活用して場所を覚えさせる方法が効果的とされています。
猫さんは嗅覚が鋭く、においの情報をもとに行動を選びやすいと考えられます。
そのため、トイレ掃除の際に排泄物がついた砂をすべて捨ててしまうより、少し残して「トイレのにおい」を維持する工夫が役立つ場合があります。
排泄サインを見逃さないと成功率が上がります
猫さんがトイレに行きたい時には、行動にサインが出ることがあります。
代表的には、次のような様子が挙げられます。
- ソワソワして落ち着きがない
- 床のにおいをかぐ
- 床を手で掘る仕草をする
このタイミングでトイレに誘導できると、「排泄はここでする」と結びつきやすくなります。
特に、食後・寝起き・遊んだ後は排泄しやすいタイミングとされているため、観察の重点ポイントになります。
叱らない方が定着しやすいとされています
失敗した時に叱ると、猫さんは「排泄行為そのもの」や「飼い主さんの反応」を怖がる可能性があります。
その結果、隠れて排泄したり、飼い主さんの前でトイレに行けなくなったりすることも考えられます。
現在の主流は、失敗の原因を環境側で調整し、成功した時に安心させるという考え方です。
今日からできる猫のトイレしつけ方法(具体的な進め方)

設置場所を整える:静かで安心できる場所を優先します
まずはトイレの場所を見直します。
猫さんが落ち着けることが最優先です。
具体的には、次のような考え方が役立ちます。
- 人の動線から外し、静かな場所に置く
- 食事場所・寝場所から距離を取る
- 洗濯機などの稼働音・振動がある場所を避ける
「猫さんが安心して入れるか」を基準に決めると、調整の方向性が明確になります。
多頭飼育は「頭数+1個」が基本とされています
複数の猫さんと暮らす場合、トイレは飼育頭数+1個が目安とされています。
さらに、同じ部屋に並べるだけでなく、離れた場所に分散して設置することが推奨されています。
相性や縄張り意識が影響し、特定の猫さんがトイレを使いにくくなる可能性があるためです。
猫砂とトイレ本体を選ぶ:猫さんの好みを尊重します
トイレグッズは、猫用トイレ本体と猫砂が必須です。
猫さんはきれい好きで、トイレ環境へのこだわりが強いことがあります。
そのため、猫砂が合わない場合、トイレを避ける原因になる可能性があります。
もし粗相が続く場合は、病気の可能性を除外しつつ、猫砂の種類や粒の大きさ、香りの有無などを見直す選択肢があります。
一度合った条件は、なるべく変えない方が安定しやすいです
猫さんがトイレを使えるようになった後は、トイレの場所や猫砂の種類をなるべく維持することが重要とされています。
頻繁な変更は、猫さんにとって環境変化のストレスになり、失敗につながる可能性があります。
においで覚えさせる:掃除の「やり方」を工夫します
子猫さんには、においでトイレの場所を覚えさせる方法が効果的とされています。
具体的には、トイレ掃除のたびにすべてを無臭にするのではなく、排泄物がついた砂を少し残す方法が紹介されています。
これを1週間程度繰り返すことで、トイレの場所が習慣化しやすくなるとされています。
ただし、猫さんは清潔さも重視するため、汚れを放置するのではなく「目印として少量を残しつつ、全体は清潔に保つ」というバランスが大切です。
排泄サインが出たら誘導する:タイミングを味方にします
猫さんがソワソワしたり、床のにおいを嗅いだり、掘る仕草をしたりする時は、トイレに連れて行くとよいとされています。
特に、次のタイミングは誘導が成功しやすい可能性があります。
- 食後
- 寝起き
- 遊んだ後
誘導後は、猫さんが落ち着けるように、近くで見守りつつ過度に構いすぎない配慮も重要です。
成功したら穏やかに褒める:安心感を積み上げます
トイレで排泄できたら、穏やかに声をかけたり、優しく撫でたりして褒めることが重要とされています。
これは「正解を教える」というより、猫さんに「ここで排泄して大丈夫」という安心感を与える意味合いが大きいと考えられます。
大きな声や過度な興奮は猫さんを驚かせる可能性があるため、落ち着いたトーンが向いています。
失敗しても叱らない:掃除と再発防止に集中します
トイレ以外で排泄した場合でも、叱らないことが推奨されています。
代わりに、次の2点に集中すると再発防止につながりやすいです。
においを完全に消す:同じ場所での再発を防ぎます
猫さんはにおいが残っていると、同じ場所をトイレと認識する可能性があります。
そのため、粗相をした場所はおしっこの臭いが完全に無くなるようにしっかり掃除することが重要です。
猫さんが苦手なにおいを活用する方法もあります
再発しやすい場所には、猫さんが苦手とされる柑橘系のにおいをつけると効果的とされる情報があります。
ただし、においの感じ方には個体差があるため、猫さんの反応を観察しつつ、体調に影響が出ない範囲で検討することが無難です。
猫のトイレが定着しない時に見直したいポイント
トイレが汚れていると、別の場所を選ぶ可能性があります
猫さんはきれい好きな傾向があり、トイレが不衛生だと使用を避ける可能性があります。
こまめな掃除で清潔を保つと、うまくいくケースが多いとされています。
一方で、前述のとおり子猫さんでは「においによる場所の学習」も重要なため、清潔さと目印の両立がポイントです。
トイレが落ち着かない場所にある可能性があります
人通りの多い場所、騒音や振動がある場所は、猫さんが落ち着けない原因になり得ます。
模様替えや家電の設置変更など、生活環境の変化がきっかけで失敗が増えることも考えられます。
「最近変えたことがないか」を振り返ると、原因が見つかりやすくなります。
猫砂が合っていない可能性があります
猫砂の感触や匂いが合わないと、猫さんがトイレを避ける可能性があります。
急に種類を変えると混乱することもあるため、変更する場合は段階的に混ぜるなどの配慮が検討されます。
体調不良が隠れている可能性もあります
トイレの失敗が急に増えた場合、環境要因だけでなく体調面が影響している可能性があります。
頻尿、排尿時の痛がる様子、血尿が疑われる色、排泄姿勢が長いなどが見られる場合は、早めに動物病院で相談することが安全です。
猫 トイレ しつけ 方法の要点整理
猫のトイレのしつけ方法は、猫さんの習性を活かしながら、環境を整えて成功体験を積ませることが要点です。
特に重要なのは次の通りです。
- トイレは静かで落ち着ける場所に置く(人通り・騒音・食事寝床の近くを避ける)
- 子猫さんはにおいで場所を覚えやすいため、排泄物がついた砂を少し残す方法が役立つ場合がある
- 排泄サイン(ソワソワ、嗅ぐ、掘る)を見たらトイレへ誘導する
- 成功したら穏やかに褒めて安心感を与える
- 失敗しても叱らず、においを完全に消す掃除と環境調整に集中する
- 多頭飼育は「頭数+1個」のトイレを離して設置する
「猫さんが安心できるかどうか」を軸に整えると、判断がぶれにくくなります。
できるところから一つずつ整えると、改善する可能性があります
猫さんのトイレ問題は、飼い主さんの努力不足というより、環境の条件が合っていないだけの場合も多いと考えられます。
まずはトイレの設置場所を見直し、次に猫砂と清潔さ、排泄サインへの誘導、成功時の穏やかな声かけを積み重ねてみてください。
それでも難しい場合は、猫さんの体調確認も含めて、動物病院や獣医師監修の情報を参考にしながら調整すると安心です。
猫さんが落ち着いてトイレを使えるようになることは、猫さんの安心だけでなく、飼い主さんの生活の安定にもつながります。